本稿では、注文住宅を建てるときの土地探しのポイントを5つご紹介します。
土地を探すときの注意点について知りたい方は、ぜひ最後までご覧ください。
初めて注文住宅を建てる方にとって、最初の課題が土地探しです。
右も左も分からず、不安で苦労する方がたくさんおられます。
土地探しを始める前に注意点を知っておきたいと思うのも当然です。
土地探しの失敗が原因で、思いどおりの家が建てられなかった方もおられます。
そんなことになっては大変です。
本稿をご覧いただき、土地探しのポイントを知って、家づくりを成功させてください。
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目次
土地探しのポイント1、土地探しは建築会社といっしょにおこなう
土地探しと言えば「不動産屋といっしょにやるもの」とお考えの方は多いでしょう。
間違いではないのですが、不動産屋まかせで土地探しをするのはおすすめしません。
残念ながら、建てる家のことまで考えてくれる不動産屋は多くありません。
建築のことを知らない不動産屋や、自社の利益しか興味がなく土地が売れれば
それでいいと考えている不動産屋が少なくないのです。
そんな不動産屋まかせで土地探しをした結果、土地に予算を使いすぎたり、
法規的な制約で苦労したりして、理想の家が建たなくなった方がいます。
そんなことにならないよう、土地探しは建築会社にも参加してもらいましょう。
建築関連法規による制約の例を、いくつかあげておきます。
建ぺい率・容積率:床面積(間取り)に影響する
高さ制限:階高や建物の高さに影響する
斜線制限:建物形状に影響する
風致(ふうち)地区:建材や建物の外観に影響する
景観政策:建物の外観に影響する
いっぽう、土地探しの段階から建築会社にアドバイスをもらうことで、
以下のメリットがあります。
- 建築の予算や諸費用も考えて土地予算を提案してくれる
- 理想の間取りがつくれる土地を提案してくれる
- コストアップにつながりそうな制約を教えてくれる
じつは、建築コストを何十万円もアップさせる土地があります。
知らずに買ってしまうと建物工事の予算を削り取られますが、
建築会社と一緒に土地探しをすることでそれを未然に防ぎやすくなります。
たとえば、以下の状態の土地は注意してください。
建物の予算を奪われるリスクが高くなる土地です。
古家付き ⇒ 解体工事が必要になる
水道引込なし ⇒ 水道の引込工事が必要になる
防火地域・準防火地域 ⇒ 防火サッシが必要になりコストアップ
土地の高低差 ⇒ 擁壁(ようへき)や高基礎(たかぎそ)が必要になりコストアップ
軟弱地盤エリア ⇒ 地盤改良が必要になりコストアップ
上述の状態の土地は、近隣の相場より少し安くなっているケースもあります。
だからと言って安易に飛びつくのは危険ですので、可能な限
り建築会社のアドバイスを聞いてから購入されることをおすすめします。
自分の立場に寄り添ってくれるアドバイザーを作ることは
「土地探し最大のコツ」と言っていいでしょう。
土地探しのポイント2、期限を決める
土地探しをするときは「青い鳥症候群」にお気を付けください。
不動産屋に案内された土地を前に「もっと良い土地が出てくるかも知れない」と
思い始めたら、危険サインです。
一般の方が100点満点の土地を買えることは、ほぼあり得ません。
ですから青い鳥症候群に思考を奪われると、いつまで経っても土地が買えないまま
2~3年経過することになります。
こうなると、購入意思が薄い顧客として、不動産屋に後回しにされます。
歳を取るごとに家を建てる気力も薄れるので、
けっきょく家づくりをやめてしまう方もおられます。
そうならないためには、期限を決めて「期日までに巡り会った中で
最も要望に合う土地を買う」と覚悟することが大切です。
不動産屋や建築会社にもその覚悟が伝わり、
優柔不断な顧客より優先して対応してくれるでしょう。
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土地探しのポイント3、優先順位を決めてリストアップしておく
先述のとおり、一般の方が100点満点の土地を買えることはまずありません。
高得点の土地はパワービルダーと呼ばれる住宅供給会社が即決で買い占め、
分譲地になり建売住宅が建てられ売られていきます。
ですから、巡り会えた土地に優劣をつけて、一番いいところを買う姿勢が大切です。
優劣を客観的に判断するために、採点表を作っておくとよいでしょう。
たとえば以下のように要望をピックアップして、優先順位にもとづき配点しておくと、
土地を見て回わるときに採点表として役立ちます。
値段が予算内:100点
面積が30坪以上:90点
◯◯学区:80点
鉄道の駅から徒歩10分圏内:70点
スーパーから自転車で10分圏内:60点
整形地(四角形の土地):50点
近所の雰囲気が良さそう:40点
南向き:30点
閑静:20点
自然が豊か:10点
作った採点表を持って、見に行った全ての土地を客観的に採点していけば、
巡り会えた土地の中で一番いいところがわかります。
100点満点の土地がないことも、理解できるでしょう。
見に行った土地のことをあとで思い出すときも役立ちます。
土地探しのポイント4、不動産売買契約に関する取り決めを確認する
つづいて、土地の売買契約をする際の注意点をご紹介します。
ご説明するまでもないことですが、重要事項説明書と不動産売買契約書の内容は、
分からないところは分かるまで質問しましょう。希望条件に合うか、
再確認しておくことも大切です。
お金に関することも、あとでトラブルになりやすいのでご注意ください。
たとえば以下のことは、
しっかりと確認しておきましょう。
- 仲介手数料の金額と支払いタイミング
- 手付金の金額と支払いタイミング
- ローン特約が付いているか
不動産売買の手付金の額は、おおよそ売買価格の5~10%が相場です。
これは「解約手付け」と呼ばれ、契約を解除するときは「買主は手付金を放棄、
売主は手付金の2倍の金額を買主に支払う」ことになります。
住宅ローン特約は「住宅ローンが通らなかった場合、
無条件で契約を解除できる」特約です。これを付けておかないと、
手付金だけ取られてしまいますので、必ず契約に付帯させておきましょう。
土地探しのポイント5、住宅ローンも並行して進める
注文住宅の住宅ローンは、非常に複雑です。
それにもかかわらず、ライバルより早く土地を買う必要があるので、
スピード勝負になります。
ですから、住宅ローンは「準備と手順の把握」が欠かせません。
たとえば以下がどうなっているのか、しっかり把握しておくことが大事です。
- 審査のタイミング
- 決済のタイミング
- つなぎ融資の要・不要
住宅ローンは完成物件に対して融資されますが、
注文住宅は完成までに請求される支払いがあります。
たとえば土地の支払いや建築会社から請求される着手金・中間金など、
これらを支払うために利用されるのが「つなぎ融資」です。
つなぎ融資では、住宅ローン実行まで利息のみ返済します。
建物が完成して住宅ローンが実行されたら、全額を住宅ローンで返済します。
つなぎ融資は住宅ローンより金利が高いので、
できるだけ融資期間を短くすることが大切です。
住宅ローンをうまく活用するには、不動産屋や建築会社、
銀行との連携が欠かせません。
なお、土地探しの注意点についてはこちらの記事でもご紹介しています。
あわせてご覧ください。
まとめ
注文住宅の土地探しのポイントを5つご紹介しました。
いずれもとても大事なことですので、これから土地探しをされる方は
取り入れてみてください。
きっと土地探しの失敗リスクを下げられるでしょう。
土地探しでもっとも大切なことは、自分の立場に寄り添ってくれる
アドバイザーを作ることです。そうすれば、
複雑でややこしい土地探しもラクに進めることができます。
ぜひ、信頼できる建築会社と二人三脚で土地探しを進めてください。
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最後まで読んでいただき有難う御座います。
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